三島の克服

  • Day:2005.07.10 01:23
  • Cat:読む
三島由紀夫の『不道徳教育講座』(角川文庫)がおもしろい。

「友人を裏切るべし」「弱い者をいじめるべし」「人の恩は忘れるべし」「人の不幸を喜ぶべし」「人の失敗を笑うべし」などなど、その表題の通り道徳的とは程遠いタイトルのエッセイが69編載っていて、その内容も、「自信を持とうとがんばりすぎてへこんでしまうより、自分で勝手にうぬぼれていい気分になってた方がよくない?」とか「人を待たせる人と人に待たされる人を比べると、勝利者は前者だけど幸せなのは後者じゃないか?」とか、「処女性とは精神的なものだから、不本意な関係を持った経験がない限り、女は全員処女だと思ってよし!」とか、作者の独断と偏見以外の何物でもないんですが、なんかかなり痛快です。

実は私は三島由紀夫と言えば高校の時に『潮騒』を読んだくらいで、大学に入った頃にいっちょ読もうかなーと思って『仮面の告白』を買ったが最後、そのあまりに生々しい男性同士の愛にまつわる描写に完全にやられ、結局最後まで読み切ることもできずに挫折し、以来三島由紀夫=男性愛描写という誤った思い込みを持っていたので、この『不道徳教育講座』のあっけらかんとした面白さにはちょっとびっくりでした。

ぜひ、お勧め。おもろいです。
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